黒地松竹梅飛翔鶴青海波文様

工藝西陣織の打掛。吉祥文様の松竹梅の竹を金糸ですっきりと織り、松は変わり織で立体感を出し、梅はあたかも刺繍の様にふっくらと織上げた逸品。黒地 「智の色」「沈黙の色」と言われる黒はあらゆる色を含有しているために、取り合わせる色を引き立てます。錦で織られる華やかな五彩や金色も黒によってより艶やかに、優雅に、時には粋にと美しく変化します。黒は決して変わらぬ不動の気持ちを表わす約束の色なのです。「貴方に最期まで添い遂げる私の気持ちは変わりません」という花嫁の嫁ぐ覚悟を意味します。青海波は寄せては返す波の永遠を表わし、花嫁の幸せが永く続く様にと言う願いが込められています。クラッシックな松竹梅を変化のあるふくれ織でモダンに若々しく表現しています。松竹梅は松は長寿延命の象徴として、竹は節操を守り高潔、梅は清香にして文雅の最も目出度いものとして慶事に持ちています。