本手描き友禅松竹に地紙吉祥文様

粋な黒地に男性的な松と竹を金箔で描き地紙に艶やかな四季の花や吉祥文様を金駒や手刺繍で華やかに仕立ている打掛。昭和中期の色彩感覚を楽しめます。竹は疋田絞りでシャープに描き、松は樹齢を感じさせる曲線で描き、地紙に菊・桐・橘・鶴を華やかに刺繍した豪華な打掛です。は高潔でいかなる時も節度を保ち、しなやかで強く、折れる事の無い竹は、神の依代として祭司的に用いられる等尊重されてきました。は色の変わらぬ不変性が尊ばれ、また、千年の樹齢をたもつといわれることから長生きの象徴として、吉祥の木とされています。は「百花のさきがけ」と言う様に厳寒の中で香高く咲きそめるので尊ばれてきました。松竹梅は「歳寒三友」として古くから愛されてきました。地紙は扇に貼る紙の事で、紙だけの美しい形は古くから文様として能装束や小袖に使われました。現代も目出度い文様として広く用いられています。