金通し西陣織赤裾黒ぼかし
        源氏絵巻文様

赤地に金通しで裾は黒からグレーに暈し織りの源氏絵巻の西陣織の打掛です。日本古典文学の最高峰「源氏物語」は後世の文学だけでなく文様にも多大な影響を残しました。その中で源氏絵と呼ばれるものは、物語中の場面を描いたもので、王朝貴族の優雅な生活がうかがわれる美麗な色彩が好まれまれています。都の公家だけでなく、江戸の武家女性にも、古典文学の知識は教養の一つであったようです。源氏物語を暗示する器物や物語の季語を語る花等が配された模様も有ります。33歳にして太政大臣まで上り詰めた源氏は京の都に四町からなる豪華な六条院を造営しました。広大な敷地は春・夏・秋・冬の四季のセクションにデザインされ、東南の一等地には春の御殿。紫の上のお住まい。桜に紅梅、藤、山吹、五葉松など、春から夏への季節が楽しめます。西南に面する秋の御殿は秋好中宮。桔梗、萩菊などが楽しめます。北西は冬の景色が楽しめます