赤黒裾暈し金彩藤花に
     相良刺繍牡丹と飛翔鶴文様

人気の黒裾暈し赤の打掛に金彩で藤花と瑞雲や流水を描き、相良刺繍で百花の王牡丹と枝垂れ桜、飛翔鶴を彩った見事な打掛。は太陽によって一日が明ける(アケル)。そのアケルという言葉が赤になったと言われています。神聖な色「赤紅」の色は昔から、魔よけであり、幸せを呼ぶ色と言い伝えられております。牡丹は奈良時代に中国から伝えられ、百花の王、富貴の花として愛されてきました。また、能、謡曲の「石橋」では獅子が牡丹に戯れ万歳の御代を寿ぐと言う話しがあります。相良刺繍はひとつひとつ糸を玉の様に縫い込むため玉縫いとも呼ばる優美な相良刺繍は古来より伝わる日本刺繍の技法で蘇州・スワトウと並ぶ、三大刺繍の一つです。独特の立体感と光沢が特徴で、刺繍の中でも、最も高度な技術を要し、習得するためには20年以上かかると言われています。現在では技術を持つ職人が少なく、大変貴重なものとなりました。