赤地神峰富士に松飛翔鶴文様

西陣織で日本の神峰と謳われている富士山を織りあげた打掛。笠松に金糸やオーロラーのエ霞に真っ白な飛翔鶴が舞い、日本一の富士山が悠然とそびえている。誠に縁起の良い打掛です。赤地の赤は太陽によって一日が明ける(アケル)。そのアケルという言葉が赤になったと言われています。神聖な色「赤紅」の色は昔から、魔よけであり、幸せを呼ぶ色と言い伝えられております。富士は不治に例えられ長寿延命を表わし、また、不尽とも言われ尽きぬ永遠の繁栄を意味します。エ霞は実際に形の無い霞を「エ」の字の様に日本的な感覚で描いた霞紋で暈しや模様の区切り等に使います。特にこの場合は白のオーロラ糸を使う事で透明感を出し、霞がかかっている風情を感じさせます。笠松は笠の様に松葉を図案化し、枝を紐の様に組みあわせたもの。一つだけでなく、二つ、三つと重ねて重厚感を出しています。