白地金雲取扇面冨楽三十六景に
          三保の松原文様

西陣織で日本の神峰と謳われている富士山と三保の松原を織りあげた珍しい打掛。浮世絵に描かれている葛飾北斎の冨楽三十六景の神奈川沖波裏現在の横浜本牧沖から富士を眺めた図。「浮世絵と言えば、これ!」というぐらい世界的に有名な作品です。ダイナミックな構図、静と動の交錯。海外の人にも大変好まれる北斎の傑作というべき一品です。凱風快晴浮世絵の王様と呼ぶにふさわしい「赤富士」は、北斎のエッセンス全てが凝縮されています。富士をここまで雄大に、そしてエレガントに描いた絵師が、これまでにも、そしてこれからも他にいるでしょうか?田子の浦 富士が美しく見える場所として『万葉集』にも詠われた田子の浦。北斎は、近景に漁船と波を描くことで、より印象的に富士を見せています。北斎らしい雄大でかっちりとした風景画です。それと世界文化遺産の三保の松原を見事に織上げ、瑞兆の鶴が舞い、日本一の花嫁を寿いでいます。