絢爛御所

赤地漆箔に金彩工芸加工を惜しげもなく施した一枚の絵の様な御所時文様の打掛です。御所解き文様とは古くから有る風景文様の一種でこの名称は明治時代以降に徳川期の小袖文様の一種として名づけられたものと言われています。江戸時代の貴族や上流武家の女性が来た小袖に描かれていた絵画的な意匠です。庭にはのびやかな流水、また松、梅、桜は樹木らしく大きめに描かれ草花も写実的になっています。その細やかな文様には王朝文化(源氏物語)を暗示する絵巻物の雲が描かれています。